ミドルシニアの遠足日記〜2021年秋(長野県飯山市)
ミドルシニアの遠足日記 2021年秋
遠方に行く・足を延ばすという意味の「遠足」。Wikipediaによると、子どもの遠足は学習指導要綱に則って、以下の目的で行われているようです。
普段の学校生活を離れて、自然や文化、現実の社会や歴史に生で触れるという目的と、クラスメイトや引率の教師たちと集団行動を共にするということで、お互いの理解と連帯感を持ちあうという目的がある
先週末にメンバーと実施した、ミドルシニアを中心とした大人の遠足も、これに倣って言語化するならこんな感じでしょうか。
普段の環境(仕事や家庭)を離れて
自然や文化に触れながら
企画の体験型学習を楽しみ
ここで出会う参加者、地元の人との交流をとおして
お互いへの理解深め、糧としていく
目的地は長野県。メイン企画は小型重機(ショベルカー)と、全地形対応の四輪バギー(ATV)の体験運転
さて、今回の遠足地は長野県飯山市。車に分乗したり新幹線を使って、関東から10数人が参加しました。個人、ご夫妻、上司部下での参加、さらに年齢層も20代~50代までと幅広く、会社員、個人事業主、会社経営者まで多様な顔ぶれとなりました。
今回の遠足のメイン企画は、小型重機(ショベルカー)と、全地形対応の四輪バギー(ATV)の体験運転をするというもの。過去にユニキャリアの講座を受講していただいている鳥海さんのご縁で、防災、減災の実施及び被災地における復旧・復興を行うことを目的とする一般財団法人日本笑顔プロジェクト(本部:長野県の小布施町)の戸苅支部と繋がり、実現しました。
最初にこんなプロジェクトがあると聞いて、面白い!と即時に遠足企画が決定しました。災害時にスコップ1本、軍手での手作業の支援は欠かせないものの、重機やバギーを動かせることでその支援の範囲がぐっと広がるというのです。
例えば、人間が1メートルの穴を掘るのに1時間かかるとしたら、ショベルカーならたった2回、わずか3秒。また、水害を受けた被災地の場合、水分が多く密度の高い泥地の移動は四輪駆動でも苦労するところ、ATVバギーは走破性に優れているといいます。もちろん瓦礫の上の走行も可能です。大型車両での対応はプロにお任せするしかありませんが、小回りが利く小型車両で被災瓦礫や土砂、人や荷物を移動できる知識やスキルを、体験しながら持つきっかけができるなんて面白いじゃないですか。さらに被災地での実際の様子や対応例を伺いながら、自分が被災したとき、また被災地の支援がどのようにできるのかを知れるのは興味深いと感じたのです。実際のことを言うと、こういった重機や大型車に乗れる!運転できる!というのにワクワクしたという個人的な理由が一番でしたが笑
学生時代、冬の間はこの戸苅でバイトしながらスキーに明け暮れたという、先の鳥海さんの案内で、私たち参加者は25時間程度の1泊2日の遠足ながら、飯山を堪能することができました。
楽しみ尽くした旅の思い出
長野オリンピック時のスキージャンプのスタート地点に立たせてもらったり、かなり高地でつくる天皇献上米の田圃見学(もちろん新米の塩むすびも!)や地元の方との交流は、個人で訪れてはできない体験でした。また、宿のおかあさんが漬けた本場の野沢菜漬の美味しさ、照明一つないスキー場のゲレンデ頭上に輝く満天の星空で見た流れ星には感激しました。
さらにBBQ時には、都内から楽器を持参したメンバーによるサックス&カホンでのライブを楽しみました。30代に「弾いてみたい」思いでサックスを始め、今や30という数字が謎の「SAX30’」というグループを編成して演奏イベントに出ているというレベル。ログファイヤーの明かりの下、歌い踊りで夜を盛り上げてくれました。
観光事業発展の一助に
実は、今回の遠足はモニターツアーで、戸苅の観光事業検討の一環として、今回の遠足(旅)を評価するまでが一連の流れ。早速作成したフォームには、よかったこと、改善点がたっぷり寄せられており、明日にでもまとめて現地へお渡しする予定です。
意見は現地の方々の耳に痛いことも多々あると思いますが、「次に活かしてほしい」という参加者の愛情の証。これらを活かして、事業が発展していくことを願うばかりです。
「大人っていいな」という幸せな感想
最後に、上司と参加した20代の女性から、参加後に頂いたメールをご紹介したいと思います。
とても緊張していましたが、たくさんの方にお会いし貴重な経験ができました!
皆さん楽しそうで大人っていいなと思いました。
皆さんステキな方ばかりで、ちょっとした行動での気遣いや周りへの優しさが分かり、スマートさにも感動しました。
目のまわるようなスピード感で仕事も遊びも全力でこなしていて、心から尊敬です。参加させていただき感謝です。誠にありがとうございます。
また明日から仕事頑張ろうと思います!
元気すぎるミドルシニアの間で、居心地の悪さも多分にあっただろうと心配していた彼女が、「大人っていいな」とか「明日から頑張ろう」と思ってくれたこと、そしてその気持ちを寄せてくれたことは、企画側として相当の喜びです。私自身も十分に楽しんだ遠足でしたが、日常を離れた環境で一緒に過ごすからこそ気づいたり、考えたりすることもできた、いい機会となりました。
ユニキャリアはユニークなキャリア—それぞれのキャリアを大事にする=多様性を大事にしています。多様性のテンプレートなどこの世に存在はせず、今回のイベントのように、いろんな人と関わることをとおして違いを理解しあい、楽しめる時間をもち、その輪を広げていくことが望みです。
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