私自身の「ユニキャリア」で学んだ3つの大切なこと
先週末は、今年最後の熱中小学校での授業でした。
今回はここでお話した「昨今私が大事に思うこと」を振り返り、ご紹介したいと思います。
熱中小学校とわたし(2022年の活動)
熱中小学校とは大人のための社会塾。理事として関わり、社会の担当講師として時折講演をさせていただいています。
2015年に山形県の高畠町に1校目が開校。その後、このプロジェクトは2022年秋までに22校にまで広がっています。300人以上の各界のボランティア先生と1,000人を超える生徒たちとが集い、地域に根差した新たな学びとその実践を各地で個性的に進めています。
今年は3月に鹿児島県の肝付(きもつき)校からご依頼いただき、直前まで現地参加の予定でしたが感染者が増えたタイミングと重なり、県外からの受け入れは不可との判断でオンラインでお話しました。現地の皆さんは会場に集まっておられましたが、空気感を掴むことの難しい中での授業だったこと、さらに現地の空気を吸い、現地の場や人を知る機会を逸したことが今でも悔やまれています。
コロナ禍も少しずつ落ち着いてきた6月は、北海道帯広市のとかち校を訪問しました。授業に留まらず現地事業者さんを訪ねたり生徒さんらとハイキングをするなど、「知る」「学ぶ」「体験する」「交流する」貴重な機会を得ました。
その時の授業は「未来を創る自己紹介」実践のススメとしてお話しました。よろしければコチラもご覧ください。
そして12月。今回訪れたのは宮城県丸森町の丸森復興分校です。
他の学校と違い、設立の背景は2019年の台風19号がもたらした大規模災害からの復興にあります。地元の熱心な思いから翌2020年4月に開校しました。開校前のPRビデオ
「もういちど7歳の目で世界を…」という合言葉に生徒さんが集う会場は「蔵の郷土館齋理屋敷」。地元の豪商齋藤家の屋敷を改装した素晴らしい造りの博物館内の一室をお借りして開催されました。
今回は事前にいただいたご質問を念頭に「人生の後半戦を自分の手で」というユニキャリアのキャッチフレーズをテーマにお話をしました。
事前アンケートでも転職歴の詳細について質問がありましたが、ユニキャリアのwebサイトに掲載しているからと省略しました。リンクを貼っておきます。ユニキャリアについて(岡田慶子のこれまで)
実は契約社員や顧問、業務受託として名刺を持たせていただいたのを入れると+15社ほどになります。キリがないので掲載していません笑
当日は、こうした転職歴などを振り返りながら、キャリアを通じて学んだことをお話ししてきたのです。
私の「ユニキャリア」を通して得られた3つの大切なこと
過去、社会に出た30年近く前から繰り返した転職については周囲からたくさんの反応を受けてきました。
「辛抱が足りないね」
「また転職?」
「飽き性だね」
「軸がないよね」
「器用貧乏だね」
今なら「えぇ、そうなんです」と応えられますが、数年前までこれらの反応は私にとってネガティブそのものでした。
責められているように聞こえ、低評価の烙印を押されているように思えていました。さすがにこれだけの転職をしてきた人が周囲にいないことに気づいた頃には、多少開き直って「それもまた個性の一つ」と受け入れられるようにはなりましたが。
そんな頃と重なる数年前にこの本に出会ってスッキリと気持ちを切り替えられました。
タイトルでもある「マルチ・ポテンシャライト」とは、マルチ(multi: 複数の)+ポテンシャル(potential: 潜在能力)+アイト(-ite:人)のこと。一つのことに専心せずに次々興味のあることに移っていく特性を持つ人のこととして、様々なスタイルが紹介されています。
今回は、こういった自分の生き方を含むキャリアをとおして得たことを3つお話しました。
①一歩前へ
1つ目の「一歩前へ」。これは初めて本格的なマネジメントを担った当時、メンバーに繰り返し伝えたことです。
後任として携わった組織で見受けられたこと。それは意見がある、アイデアがある、やってみたい気はある、手伝おうという気持ちはある…だけど自分からは挙手しない、できない人たち。
トップダウンの指示系統に慣れ、恐怖政治的に「言ったら首切り」「勝手なことをしたら飛ばされる」という実例を目の当たりにしていた組織においては、できる限り目立たず飛び出ずソツなくこなすことが安全に生きる術だったと理解はできました。でも、私の責任下に置いては不要なこと。むしろそれらを表出してほしいと望みました。
そこで出したキャッチフレーズが「一歩前へ」。
ドンドンやろうと言われても突然行動は変えられないのが一般的です。実のところ私だってそうなんですから。
小さく一歩、次に中くらいに一歩、さらにその次には大きな一歩。戻ろうと思えば戻っていいから、まずは一歩を踏み出してほしい…小さな勇気、小さな行動を求めたのです。少しずつ組織は変わっていきました。
同様に人生は変化します。変化すること保証します!!というのがメッセージの一つ目です。
②自分の好きにしよう
次は「自分の好きにしよう」。
ユニキャリアのwebサイトのトップのメッセージにも書いています。「もういいじゃない、好きにしても」。
これまで親や教師、上司や社会通念など、納得しているかは横に置いて「そうするものだ」と思うものに委ねて生きてきていないかという点検。
人生は仕事だけじゃない、家庭だけじゃない、社会活動だけでもない。そんな自分の人生を「自分の好きなように生きるのは自分自身の意思決定次第」だということをお伝えしました。
③ゴキゲンは自分でつくるもの。幸せも自分で得るもの、創り出すもの。
最後は「ゴキゲンは自分でつくるもの。幸せも自分で得るもの、創り出すもの」。
J-waveで毎朝パーソナリティの別所さんが呟く「ゴキゲンは自分でつくるもの」に追加してみました。
著名な相田みつをさんの言葉「しあわせは自分の心が決める」、そのものです。
自分自身もそうであったように、なぜか幸せや成功のハードルは高く、不幸や失敗のハードルが低いことが多いです。願うことやモノはなかなか手に入れられず、逆に失敗や不幸は隣り合わせ。
ここ、逆に置き換えてみませんか。幸せのハードルは低く、不幸のハードルは高く。
日々の小さな何気ないことに嬉しさや喜びを感じ、失敗やトラブルは余程でないと通常の範疇。こんなふうに捉えたら私たちの日々は幸せに溢れるはず。思考の癖に目を向けて捉え方を少しずらしてみることをお勧めしました。
一歩踏み出した方々と関われる幸せ
生徒さんたちは、まず一歩踏み出して熱中症学校に入校しています。そして自分の好きを見つけ、創意工夫を重ねている人がたくさんいます。
地域を訪ね、こんな生徒さんたちと関われることが私にとっての幸せの一つ。ありがたいことです。
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