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【書籍紹介】50歳からは「これ」しかやらない 1万人に聞いてわかった「会社人生」の上手な終わらせ方(前編)

ここ数年、ミドルシニアに関する書籍が多く出ています。先日店頭でふと手にし、ユニキャリアの考えに近いと感じた一冊をご紹介します。本日は前半1,2章からポイントを取り上げさせていただき、続きは後編として後日またお伝えいたします。

【50歳からは「これ」しかやらない 1万人に聞いてわかった「会社人生」の上手な終わらせ方(著者:大塚寿)】

 

本のカバー裏の冒頭に書かれているのは、“本書で最も伝えたいメッセージは「50代はもっとわがままになれ」ということです。”

勝手上等。自由自在に生きることが人生を充足させる を標榜するほどの私です。いいじゃないですか!読み進めていきましょう。

書籍から読み解くミドルシニアに向けた9つのメッセージ

1.50代の「焦り」の正体

それは何だろうかと、まず問います。なんだかわからない不安を含んだモヤモヤなどの正体について、「まだ何かをやり遂げる時間があるから」であり、選択肢があるから迷い、焦るのだと言います。

これまで5年近くミドルシニアについて探求してきている立場からすると、実感は少し違います。確かに選択肢はあります。しかし、その選択肢に気づけていないことが多いように思うのです。さらに言えば、選択肢を手元に引き寄せること、自分のものさしで選択すること、決めて動くのだということを知らないことで、不安を抱いて焦るのではないかとも捉えています。

「これしかやらないと決めることでモヤモヤを取り払おう」というところに至るには、まずこの一連の認識が大切だと思います。

2.「会社から自分へ」人生の主導権を取り戻す

これには全く同意です。本文にはそのために「会社の言うことに従わないことがリハビリになる」とサラリと書かれています。

いかがですか?難しそうですよね。なにも反抗しろということではなく、会社にとっても自分にとっても最善の道を選ぶということ。どうせ10年余りと考えて、会社を離れたときに必須の自分の意思決定の練習を始めてみようということだと思います。

3.「やりたいこと」と「やりたくないこと」のバランスをとる

これもまずは練習が必要です。これまで会社では「やりたいこと」よりも「やるべきこと」を優先してきたことが多いでしょうから当然です。ここでは、「50代には、やりたい仕事なんて降ってこない」とキッパリ述べられています。だからこそ自分で選んでいけばいいのです。「やりたい」と手を挙げるのも良し、「やります」と仕事をつくるのも良し。

4.定年後にやってくる「青春」そのコンセプトを決める

素敵な発想です。ユニキャリアでも、自分がどう在りたいか、何をしたいかを探求するテーマを常に問うています。いろいろ経験してきたからこそ知る、自分の充実のために必要なことで人生の後半戦を楽しもうという発想です。

さて、どんなテーマを掲げますか。「好きにしていいよ」と言われると、だるまさんがころんだ遊びのように、ぴたりと動きが止まるなんてこと、ありませんよね。好きにしていいんです。ワクワクする心で人生の後半戦の青春を謳歌していきましょう。

5.出世競争から降り、いい意味で「開き直る」

出世競争から離れたところで人生の負けではありません。そのレースを終えた、それだけではないでしょうか。

まだまだいけるという人は、最後まで粘りましょう。どうもこれは勝負がついたな、ちょっと疲れたな、この先は向いていないな、という場合はレースを降りて、違うトラックで進んでいく、そんなふうに考えてはどうでしょうか。

6.「自分はそもそも何者か」を徹底的に分析する

これは、ユニキャリアでも注力していることです。ユニーク×キャリアということで特異なことを強みと読み代えがちですが、本書にあるように「自分の原点」を再確認するという意味も大きくあります。「すべきこと」「しかたがない」ことを優先してきた人ほど、また人のためにと滅私してきた人ほど「好きなこと」「やりたいこと」が、すぐには出づらくなっています。心の奥深くに沈殿しているからです。

ユニキャリアの「未来型プロフィール作成講座」では、この自分の中の原点から未来を展望するという構成になっていて、ご自身のキャリアを見直すことに役立てていただいています。

7.55歳を過ぎたら、組織のための時間を自分のために使う

このために著者はマインドシェアとして「会社3:自分7」いっそ、「会社2:自分8」でもいいと言います。とはいえ、これも会社優先で生きてきた人がマインドチェンジをするのは簡単ではないため、スケジュール管理による予約と見える化をすすめています。

「自分のための時間を予約する」ことは、時間があったらやりたいんだけどね…というのにカタをつけることに繋がります。ユニキャリアの「未来航路塾」では、そんな1年を過ごすためのプログラムとして”年間セッション”というものがあります。自分の人生=自分の時間を何に使うか、そして何を成していきたいか、この年末年始はそれらを展望するのに最適な時間です。

8.会社にいるうちに人脈の総点検をしておく

大事なことですし大賛成ですが、自分の利益のためだけに繋がろうとしても成立しないことは言うまでもありません。会社の看板があったから”付き合ってくれていた”人も含まれている人脈から、個人的に繋がる関係へと移行していくことを意識したいものです。

提供できることがあればガンガンと近づいていってもいいですし、今それがないのなら、SNSや近況報告などで連絡が取れる関係を構築することから始めてみてはどうでしょうか。今後は、学校、会社、取引先など”既存の関係”があってできた関係から、意図を持って関係を築くことが必要です。

9.「やりたくないこと」は手放し、「苦手でないこと」をやる

そんな始め方もありですね。6.でも述べたように「やりたいこと」や「好きなこと」が、即座に出てこないことがあります。

著者の言葉で言えば、「やりたいこと」でピンとこないなら、「これだけはやりたくない」という消去法もあり、です。「好きな食べ物は何?」と聞かれて「特にない」という人に、「好きじゃないものは?」と聞くと「嫌いじゃないけどあまり好きじゃないもの」が、4つも5つも出てくることがあります。

まずは最高の「好き」「やりたい」を無理に抽出せず、「好きではない」「やりたくない」ことから挙げてみるのも手です。いわゆる裏返しの問いですね。

今回は6章あるうちの以下の2章から、ピックアップして紹介しました。

第1章:「定年」と真正面から向き合い、準備する

第2章:公開しない定年後のための「いい会社人生の終わらせ方」

次回(後編)もお楽しみに。

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