加齢と上手に付き合う方法(1)〜発話や発声のケア
人はなぜ若々しくありたいと願うのか……。
ふと、そんなことを考えてネット検索してみたのですが、ざっと見まわしたところ納得できるものには出会えませんでした。どうしたら若くいられるのか、若く見られるのかという心構え、食事やファッション、運動などについてのメソッドや体験談、商品は際限なく出てきましたが、人の心理がなぜそこへ向かうのかについては腑に落ちないままでいます。
年齢を重ねると自分の容姿に不満を感じるようになり、鏡を見てはモヤモヤするのは男女問わず多くの人に共通するものです。それらをカバーするために、運動したり衣服や髪型、女性だとメイクを工夫するようになりますね。また、体力の低下なども痛感するようになり、嘆く人、諦める人、トレーニングを始める人、いろいろです。
若くありたい、アンチエイジングというのは若さに価値があるに他なりません。確かに何事においても若い方が重宝される社会です。しかし私は、できていることができなくなることが残念でならず、抗いたい気持ちに溢れています。
1.滑舌や声のトーンの改善
最近、そんな私が気になっているのは「口周り」です。ほうれい線やマリオットラインのこと…これらはもちろん気になるところですが笑、それ以上に気を揉んでいるのが「滑舌」や「声のトーン」です。気になって周囲のミドルシニアに質問してみると、同様の自覚症状が挙がりました。
- 長話をすると疲れるようになった
- 緊張する場面で噛むのが増えた
- 聞き取りづらいのか聞き直されることが増えた
- 声が低くなった
- 大きな声が出ない
- 以前のようなスピードで話せない
- カラオケで思ったように声が出なくなった
- 歌うときに息が続かない
調べてみると、このような変化は筋力の衰えによるようです。まず一つは舌の筋肉。舌は筋肉でできた組織で、加齢とともにこの筋力も衰えるとのこと。話をするときに言葉を生み出す大事な器官である舌の筋肉を鍛えようと、最近しているYouTubeのトレーニングをご紹介したいと思います。上に挙げた1〜3の改善につながるのではないかと期待して始めました。
まずは、この練習を始めたことで、改めて滑舌の劣化を再認識しました。
この動画の中にあるのですが、「まみむめも」や「らりられろ」を早口で5回くらいやってみると(動画ではこんなにしつこくやれとは言っていません)、舌がついてこないのです。正直、ショックでした。また、巻き舌が全くできなかった(いつからかできなくなっていた)のです。
この練習を2週間くらい続けたことで、巻き舌は今では5語分くらいはできるようになってきました。「ヲラァ!」などを使う機会もないので、これが何に役立つかは分かりませんが笑笑。また、MCなどで噛むのは昔からなのですが、舌の筋力劣化によるものは改善しつつあるように感じています。
日常的にかなり喋る方だと自覚していますが、コロナ禍前と比べたら相当そんな機会が減っていることは明らかです。加齢による劣化とコロナ禍という環境が重なっての現状かどうかわかりませんが、聞き取りやすく、ストレスなく話せるようにありたいものです。これまで、こういった練習を定期的にしてきてはいませんでしたが、舌の筋力アップと保持を通した滑舌力アップのため、このタイミングで今後一生にわたる練習が必要ということが確定しました。加齢と付き合うってこういうことなんですね……しみじみ。
そうそう、こういったトレーニングは口周りのほうれい線やマリオットラインの改善に役立つというデータも見られます。ぜひ参考になさってみてください。
2. 声帯筋のトレーニング
もう一つの筋肉の話は、声にかかわる声帯筋についてです。
声は、肺から息をはき出して首の喉仏の後ろに位置している声帯が振動して音になりますね。声の変化は声帯の変化、この声帯の筋肉の衰えに一因があるようです。
声の老化のチェックとして、息が苦しくなるまで「あーーーぁ」と声を出し続けて時間測定する方法があります。男女ともに12秒以上声が出ればOK。それ未満の場合には、声帯の萎縮の可能性があるといいます。(ここは何とかクリアしました!)
声帯筋のトレーニングとしては、一時期通っていたボイストレーニングでやっていたことをシェアします。
まずは声帯を鍛えると言われている腹式呼吸を意識すること。さらに姿勢を整えることで、肺と声帯を正しい位置にして機能させます。
また、実際の声出しとして、ふたつ方法をご紹介します。
1.口を閉じてワンコの「クンクン」みたいな音を、鼻にかけたようにして出します。高音でハミングするのでもいいです。
2.サイレンのようになりますが「ウーウーウー」と、ふたつめのウの音を高くして音を出します。最初のウの音を徐々に高くしていくことで、広い音域に対応できる声帯に育ちます。
いかがでしょうか。口周りというか声についてだけでもこんなにケアしないとこれまでをキープできない、これが加齢なんですね。恐るべし。でも、こうやってトレーニングすることで鍛えることができるとわかれば、やるかやらないか。話すことで伝えたいことがたくさんあるので、私は不定期でも続けます!
他にもいろんな部分で、こういったトレーニングやケアが必要なことが増えている私たちミドルシニア。今後も探求してシェアしていきたいと思います。あなたが心掛けていることなどあれば、ぜひ教えてください。
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