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その先のHappyへ。ドアを開けよう

かの矢沢永吉さんが仰っています。

「後悔しない人生」なんて口じゃよく言うけど、若いころはそんなのほんとは理解できない。
それが五十歳くらいになってくると、だんだん「わかるなぁ」と感じるようになる。

全く同感です。50歳前後で人生の折り返し感を認識するようになると、どうしても残りの時間を意識するようになります。

残りの人生を味わい尽くしたい

最後の一本?

地域から取り寄せていた大好きなジュースがあったとします。廃業でもう入手できなくなる、手元が最後の一本だと認識したら、これまでのようにガブ飲みなどせず、大事に大事に味わって飲むようになりませんか?同様のものを探し、気に入るものが手に入る可能性もありますが、幻の一つとなって当分探し求めていくことになるかもしれません。

とはいうものの、こちらは代替しうる品物の話。

かけがえのない人生。失敗したくないのもラクしたいのも当然

限りある人生の時間は交換したり置き換えたりはできません。終盤に差し掛かっていると思うと名残惜しく、よりよいエンディングに向かいたいと思うのが自然ではないでしょうか。

経験を重ねさまざまな知見も得ています。周囲の成功も失敗もさんざん見聞きしてきて、「失敗したくない、効率よくたどり着きたい」という気持ちが強くなるのも人情というもの。虫のいいことに体力や集中力の低下など心身の老化もあいまって「ラクして成果を得たい」という欲求が強くなりがちなのも否めないでしょう。

大切なのはハッピーかどうか

彼は、こうも言います。

最近勝ち組とか負け組みとか流行っているけど、スタート切っているかどうかが僕は大事だと思うけどね。

見透かされているような言葉ではないですか苦笑。アーティストとしての華々しい成功がある一方で、裏切りや借金など人生の辛苦も味わっている人の言葉です。

さらにこんな言葉もあります。

「いま、はっきりと言い切れるね、サクセスよりも、ハッピーの方が大切だって」

サクセスした人はそういうよね、と流すには惜しい視点です。

共通しているのは結果を得ることも大事ながら、そこに楽しく向き合えているか、味わえているかということではないでしょうか。

人は何に後悔するのか

後悔といえば、死の直前に話された後悔のエピソードについて目にしたことはあるでしょうか。

自分の思いに忠実に生きたかった

2012年に発刊された「死ぬ瞬間の5つの後悔」。緩和ケアの介護を長年つとめ、数多くの患者を看取った経験を基にして書いたブログが注目を集め、それをまとめた本書は26ヶ国語で翻訳され世界中で読まれています。

その貴重な5つをご紹介します。

・自分に正直な人生を生きればよかった
・働きすぎなければよかった
・思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
・友人と連絡を取り続ければよかった
・幸せをあきらめなければよかった

自分の思い、気持ちに忠実に生きたかったというメッセージだけが、ただただ伝わってきます。

死ぬ時に後悔する25のこと

さらに和書の「死ぬ時に後悔する25のこと」をご紹介しましょう。

ほとんどの人が人生の最期、死を前にすると後悔する、それはどのようなことなのか。1000人を超える末期患者と向き合い、その死を見届けた緩和医療専門医である著者の大津秀一さんが、それぞれの患者が吐露した“やり残したこと” を25に集約された大ベストセラーです。

・健康を大切にしなかったこと
・たばこを止めなかったこと
・生前の意志を示さなかったこと
・治療の意味を見失ってしまったこと
・自分のやりたいことをやらなかったこと
・夢をかなえられなかったこと
・悪事に手を染めたこと
・感情に振り回された一生を過ごしたこと
・他人に優しくしなかったこと
・自分を一番と信じて疑わなかったこと
・遺産をどうするかを決めなかったこと
・自分の葬儀を考えなかったこと
・故郷に帰らなかったこと
・美味しいものを食べておかなかったこと
・仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
・行きたい場所に旅行しなかったこと
・会いたい人に会っておかなかったこと
・記憶に残る恋愛をしなかったこと
・結婚をしなかったこと
・子供を育てなかったこと
・子供を結婚させなかったこと
・自分の生きた証を残さなかったこと
・生と死の問題を乗り越えられなかったこと
・神仏の教えを知らなかったこと
・愛する人にありがとうと伝えなかったこと

さまざまな人の声を集めた25個は、置かれた環境や価値観が違ってフィットしないこともあるでしょう。うしなったり、その時にならないと感じられないことも。そんな中でもハッとすることが1つでもあったなら、それは自分の中の何かが反応したこと。メモして自分は後悔しないぞと誓い、行動に移したいものです。

私は目を通しながら、こんなことを思い起こしてメモをしました。

・もっと家族との時間を割こう
・やり遂げたい仕事に没頭しよう
・健康に留意してカラダのメンテナンスをしよう
・社会が少しでも良くなることに関わろう
・行きたい場所へ旅行しよう
・周囲の人へ愛と感謝を伝えよう

人生をハッピーで溢れさせよう

現段階で手にしているもの、後悔ないことを数えられる方もあるでしょう。満足を数えるのも後悔しないことを数えるのも、結果はハッピーを数えるということだと思います。

皆さんの人生がそんなハッピーで溢れるものであるよう願っています。

最後に矢沢永吉さんの言葉をもう一つ。

「最終的には自分でドアを開けなきゃ。周りは開けてくれない、開けられないですよ」

 

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