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「未来を創る自己紹介」実践のススメ〜とかち熱中小学校授業レポート

セレンディピティを起こそう!新授業「未来を創る自己紹介」

先週末「未来を創る自己紹介」と題した授業をしました。場所は大人の学び舎の一つである「とかち熱中小学校」。

この熱中小学校は「もういちど7歳の目で世界を…」を合言葉に地域の生徒が集い、学び、交流し、新たな地方発の価値創造活動を展開するプロジェクト。現在、国内20校、海外1校へと成長しています。

さて2016年より社会科枠で幾つかの地域に伺っていますが、昨年の和歌山、今年の鹿児島ともにオンライン授業となったため久しぶりのリアル授業。4年ぶりの帯広は帯広コア専門学校さんの会場で行われました。

交流の糸口である「自己紹介の重み」を考えよう

地元新聞に掲載された今期の入学式でのやりとりを見たことから今回のテーマを決めました。

失礼ながら、こういう挨拶、こういう期待、こういう言葉はよく交わされます。でも、実際のところどうやって?って思ったことはありませんか。

どうしたら交流できるのか、交流を深められるのか。私は出会いや関わりの糸口である自己紹介や自己開示にそのヒントがあると考えて授業として組み立てました。

30秒で「伝わる」自己紹介を

まず「未来を創る」とは「セレンディピティを起こす」という意味で使っています。セレンディピティとは、偶然と人間の志や想像力の相互作用を言います。「あなたの考えていることが書かれている」とプレゼントいただいた本書の序章では「予想外の事態での積極的な判断がもたらした、思いがけない幸運な結果」と定義されており、点と点を見つけ、繋いでいくプロセスだといっています。

僭越ながらこれはユニキャリアで展開する「未来型プロフィール」と共通する視点です。セレンディピティを起こすためのマインドセットやワークアウトは未来型プロフィール作成のプロセスで重視していることと相当に共通していて正直なところ驚いています。

未来型プロフィールは、「過去」の経験や「現在」の自分の価値観、特性、ライフスタイルなど一見「点」でしかないものを今後ありたい「未来」と結び、自分をどのように理解して欲しいのか、どんな未来を期待するのかと考えて伝えたい人に「伝わる」ものとして数時間かけてじっくり取り組みます。

しかし今回の授業は60分。欲しい未来を引き寄せる300字のプロフィールよりももっと短い30秒で伝える自己紹介という内容に展開して進めました。

自己紹介とは

改めて自己紹介について考えます。ちなみに調べると以下のように表されています。

1.初対面の人などに自分の名前・職業・身分などを自分で知らせること。(デジタル大辞泉)
2.初めて会う人などに、姓名・職業などを述べ自分が何者であるかを説明すること。普通は“よろしく”という挨拶の意を兼ねる。その方法は大勢の前での口頭によるもの、名刺を差し出して行うもの、電話で自分の所属・地位・名前を述べるものなど様々である。(Wikipedia)

1.のような自己紹介は名刺交換の場や、会合などで顔と名まえを一致させるような機会に使われますが、ここで取り上げたい自己紹介は「自分が何者であるかを説明する」という2.のほうです。

したがって「未来を創るための自己紹介」とは、「自分が何者であるかを、ありたい未来へ向けたストーリーで伝えること」と意味づけています。

自己紹介を作成する際、まず考えるべき3つのポイント

当日は実際にワークシートを使って自己紹介の内容を作成いただきました。着手する前にお伝えしたのは以下のポイントです。

①どんな目的、タッチで作成するかを決める

自己紹介は目的に合わせた準備が必要です。

  • 町内会の集まりであれば、今期の役員の人はどこに住む誰で、どんな家族構成なのかなど。学歴や仕事の取り扱い商品を語る人はいないでしょう。
  • 転職先の初めての挨拶であれば、どういう背景があって転職してきたか、何をしたいと考えているかなど。前職のことや自分のことは謙虚にサラリと伝えながら、その後に話しかけられやすい話題を仕込んでおくと効果的です。
②【今】+【未来】+【過去】を意識する

未来が大事です。初対面の人、改めて自分について話をする30秒に過去の自分など話してる隙はありません。自分はどんなことを考えていてどんなことをしたいと考えているのか、どんな人と関わりたいと思っているかを伝え、その内容に興味をもってもらえるように自己紹介をするよう全集中しましょう。だってそのための時間なのですから。

③実はWikipediaに思わず膝を打つような大事なことが書かれています

「自己紹介が可能な部分はあくまでも自身の認識している範囲内であるため、相手は自己紹介する本人が自分を見る見方を受け取らざるを得ない」

当たり前ではありますが自分の認知でしか自己紹介ができないのが一般的です。他己紹介(他人がその人について紹介)をすると、え?そこを紹介する?と驚くのは自分の認知と他人の認知にズレがあるからです。

自分は自分が思っている以上の存在です。他人から見た自分も取り入れて認知を拡張した内容で厚みのある自己紹介をつくることをお勧めしています。

優れた自己紹介に見られる3要素とは

さらに作成する際に意識したい3要素をお伝えしました。

①共感

幼児であっても「おなじ―」「いっしょー」は大好きです。人が分かち合うことを本質的に求めているからかもしれません。会話の中で同郷だったり趣味が一緒だったりすると一気に話が弾んで心理的距離が近くなりませんか。

この「共感」をどこに設定するかが肝心です。仕事の話をしたいのに少年野球の話で盛り上がってオシマイではもったいない。もちろん関係性を築くのにステキな情報ではありますが30秒の自己紹介の中に入れる情報ではありません。

自分が深堀りしたいこと、自分が得たい情報を引き寄せられるようなフックになる情報で共感を得られたら、自分が望む未来…セレンディピティを起こすことに一歩近づきます。

②違和感

これは言い換えるとギャップです。

短時間の自己紹介で与えうる身体、雰囲気、態度、服装や話の内容から醸し出すものとは一貫性のないネタを組み込むと、それは強いインパクトとなってその人の印象を立体的にします。

素晴らしい功績を残されている社長の失敗談などは親近感を持たれるものです。そんなカワイイ(可愛げのある)人なんだというのはチャーミングポイントになります。

③未来感

しつこく「未来」という言葉を連呼しても時系列で作成しがちなので、再度ここでも未来に軸を置いて作成することを強くお伝えします。

今回は十勝で関わり合う人同士での自己紹介を目的に取り組んでいただきました。熱中小学校に入学して何年も経つ人が周囲から「え?そうだったの?」という反応を得たり、今期入学した人が話しかけられるネタを効果的に反映できたりなど、手応えのある授業となりました。

自己紹介を磨いて人生をさらに楽しく豊かに

想いや希望という未来への望みを、自分の価値観や経験、エピソードなどと絡めて伝える機会。

相手が耳を傾けてくれる貴重な時間。

幸運を育む科学とまで言われているセレンディピティを起こす自己紹介で、それぞれの人生がさらに楽しく豊かになることを期待しています。

個人向け、企業など組織向けにも開催していますので、どうぞお問い合わせください。

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