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他人と比べがちで自己効力感が低いあなたへ

「つい他人と自分を比較し、羨ましく思ってしまう」のは人の性

「友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」

石川啄木の有名な歌を引き合いに出すまでもなく、ついつい人と自分を比べてしまうことは誰にも少なからずあるのではないでしょうか。他の人が自分より恵まれているように見えて、自分もそうならよいのにと羨ましく思うことは、古今、変わらないようです。

いいなぁ、あの人

それに比べて

自分なんて

私なんか

私も過去にどれだけそんな想いを抱いてきたでしょう。

次の仕事を決めないまま退職して転職するまでのあいだ、今でいう自分探しのようなことをしながらもピンとくる会社に出会えず、何者でもない自分を嘆いて毎度メソメソ泣いていました。転職10回以上のうち、半分以上はそんな転職人生です。周囲がキラキラと輝いて前に進んでいるように見えるのと比較して、自分だけがどんどん置いていかれるような気がして気を揉んでいました。自分で退職しておきながら無職を嘆き、溜息をついて、いかに自分がイケていないのかに浸っていました。

他を挙げてもキリがありません。友人の住む大きな家を訪ねた時、同級生が自分の倍近くの年収だと知った時。成績がいい人、美しい人、スタイルがいい人、とにかく自分が持っていないものを持っている人を見ては「いいなぁ」と。大企業で目を輝かせてバリバリ仕事をしている人、起業してメディアに取り上げられていく人を凄いなぁ尊敬する一方で、何も成していない自分に焦り、卑下したりもしていました。

「我以外皆英雄」の罠にハマる状態とは

こういった感情はいつ持つのか。それは自分がうまくいっていないとき。自信を無くしているとき。

熱中することに向かっているときや、楽しく充実しているときには、周囲のことはさほど気にはなりません。一方で、仕事でミスをしたり、やりたいことができずにいたり、人間関係が自分の思うように築けていないと、外に目が向いて人と比べます。自分はうまくいっていないけれど、周囲はうまくいっていると誤解します。

そうなんです。大半の場合が誤解です。何故ならこういう話をすると「え?自分もそう思ってた」と返されるからです。私はこれを「我以外皆英雄の罠」と言っています。言葉通り、自分以外が皆、英雄に見える罠。自分以外がうまくいって見える見誤り。これにハマると、「自分には無理だ」「自分には能力がない」と自己効力感が低い状態に陥ります。

こういう罠にハマったら、どうしたらいいでしょうか。「気にしない」「人は人、自分は自分」と気持ちをコントロールできる人もいますが、結構難易度が高いです。それができないからこその状況だからです。

我以外皆英雄の罠を抜けるための2つのヒント

その境地にいたることのできる、罠を抜けるための2つのヒントを紹介します。

1つめは足す方法。自分には無理、能力がないと思うものには手をつけず、好きなこと、気にならずに楽にできることに取り組みます。継続するとさらにいいです。トイレ掃除をして清々しい気持ちになるとか、毎日の腹筋運動をしていくうちに気づいたらお腹周りが締まってきた実感が自己効力感を上げます。やったかどうかの記録をメモをするのも効果的です。やれない日があったとしても、止めないことを続けていくことで「やればできる自分」に目が向いていきます。

例えば仕事がうまくいかないことと植物への水やりには何の関連もありませんが、成していくことを積んでいくことが自分を取り戻していくことに繋がる経験を持っています。

もう1つは引く方法。「SNSを断つ」「そのコミュニティから抜ける」という物理的な対処です。様々な支障とも引き換えにはなりますが、かなり有効です。気になる対象を見聞きしないので心が安泰になります。クサクサする気持ちを持つこともなくなります。

本当に欲しい?自分の心に問うてみよう

人と比べて羨ましいとか自分はダメだと落ち込んだところで、本音はそれが欲しかったりするわけです。願い続けるように羨やみ続けたところで、それが手に入るわけではないと今は知っています。気にしないか、自分にできる方法で行動するしかありません。

一方で、それが本当に欲しいものなのかを自らに問うことも大事です。ないものねだりをするのが人間ですが、欲しくないものまで「周囲が持っているから」という理由で欲しがっていないか自らに問うてみると、案外、本当に欲しいもの、欲しいことは少なかったりするものです。欲しくないものまで欲しがって心を荒ませるのは、自分の心が気の毒です。

そんな心の注意を老子より学びましょう。数千年前から人は皆おなじように悩んでいるんですね。

足るを知る者は富み、強めて行う者は志有り
満足することを知っている者は富者であり、努力している者は志ある者であると言える

 

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