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50代社員必見!人生を輝かせる「キャリアオーナーシップ」という考え方

キャリアオーナーシップとは

「キャリアオーナーシップ」という言葉を聞いたことはありますか?

私が最初にこの言葉を知ったのは、2018年に経済産業省と中小企業庁とで出された
我が国産業における人材力強化に向けた研究会」(人材力研究会)の報告書の中でした。

【キャリアは企業から与えられるものではなく「自ら作り上げるもの」という主体的な認識の下、自らの働き方、獲得すべきスキルや発揮する場面などを 常に意識し続けるとともに、自らに時間やお金を投資(人材資本への自己投資)していく必要がある】
失礼ながらもっともらしく書かれています。

言葉を紐解くと、オーナーシップ(ownership)とは所有権、さらにownは「自分の、自らの」といった意味で、自らのものであることを強調する意味で使われることがあると辞書に書かれていたりします。
端的に言えば、自分のキャリア権と言い換えられるかもしれません。

えー、そんなの当り前じゃない?!って頭では思いがちです。
自分の人生は自分のもの、自分のキャリアは自分のもの、ですよね。

でも、それって本当ですか?

それなりに稼げる仕事に就くためには大企業を目指すべき、
そのためには採用されやすい大学を目指して勉強すべき、
というキャリア志向でいませんでしたか?

入社した会社で、与えられた仕事に意味や価値などを見出すことなど後回しでとにかく言われたとおりにがむしゃらに向き合って、
昇格・昇給を目指して頑張ってきませんでしたか?

なぜ、このタイミングで異動なんだろう
なぜ望んでも学んでも実績を積んでも、やりたい仕事に就かせてもらえないんだろう
会社の意図がわからないと感じたことはありませんでしたか?

誤解しないでくださいね。
これがいい、悪いという話をしているのではありません。

企業は企業の論理で、社業を成長・発展させるために「よかれ」と思うことをしています。
従業員個々人の成長ややりがいを多少は考慮しつつも
あなたほどにはあなたのキャリアについて真剣に考えてはいない、いなかった、それだけのことです。

そして働く側も、こういった施策に違和感を持たず
これが最適解だと思える時代が長く続いてきたように思います。

社会環境の変化により、生涯現役を求められる社会になってきて
企業も個人も、仕事や働くということに対してどう向き合ったらいいのか
試行錯誤の昨今です。

ミドルシニア層の人材の「成長」に企業はどう向き合うのか

そんなことを見越した冒頭でご紹介の報告書の参考資料「人生100年時代の社会人基礎力」 と「リカレント教育」について
経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室には、「企業の成長と個人の成長」について以下のくだりがあります。

「キャリアオーナーシップ」を持つ個人は、主体性を向上させ、自らの「持ち札」を増やすことでキャリアを切りひらいていく。一方で、企業や組織は、効果的な人材確保を通じて多様な人材が活躍する場を提供するプラットフォームとなることではじめて成長し続けることが可能になる。 個人の成長と企業の成長のベクトルを合わせることにより、はじめて生産性の向上が実現可能 に。」

全く正論です。つつく隙はありません。
では、これまで企業が「よかれ」と思ってやってきたことをこれからどう変えようとしているの?というと
先にも述べたように試行錯誤だというのが私の中での実感です。

ミドルシニアについては特にそういえます。

「60歳で定年するのに、あと数年の従業員に研修の予算なんて割けない」
「もう、やる気もないのに学ぶ気があるとは思えない、そこに会社として時間もお金も割けない」

数年前に企業人事の方がおっしゃった生の言葉です。
それから数年経って、定年延長はもとより、撤廃される動きも出てきているなかで
ミドルシニアのキャリアに対する見方は、変わりつつあります。

これまで企業で求める成長のための支援(教育や研修)として
「こうあるべき」「こうしろ」と言ってきた流れから
「こういう時代だから、自分のことは、自分でやって」
「さぁ、自分で自分のキャリアを切り開いてください」

極端すぎるかもしれませんが、入社時に預けた車のハンドルが突然戻されて
ここ数十年ハンドルなんて握ったことがなかったのに
いきなり車道へ出て運転してくださいと言われるようなものです。

個人へハンドルが戻されることは歓迎する流れですが
これまで勝手にハンドルを取り上げておいて、
いきなりそれはないだろうというのが私の思いです。

個人と企業の関係を改めて考える時期に来ている

「キャリアオーナーシップ」というキーワードは個人と企業の関係を変えていく糸口になろうかと思います。

企業の論理に振り回されず、自分の在り方や生活スタイル、環境に応じて自分で自分のキャリアを少しでも納得感のあるものにしていく。
私たちのキャリアは私たちのもの。
自分のキャリアは、自分の論理で自分の成長、満足のために「よかれ」と思うことをしていく。
それがまさにキャリアオーナーシップではないかと考えます。

働き方改革が、企業によるダイバーシティへの対応や残業抑制の制度設計が先行し
働く側の意識や環境変化が遅れてついていったように
キャリアオーナーシップには、同じ道を辿ってほしくない。

私たちが、キャリアオーナーシップを持って働く場所、仕事内容、働く仲間を選んでいこうとすることに企業も対応していく。
それが、結果、個人も企業もハッピーな状況になっていく。
個人が企業と「対等によりよく働く環境づくり」をしていけたらと願っています。

個々人の特異性であるユニークネス活かすキャリア=ユニキャリアとして、そんな一助になる活動をこれからも続けていきたいと考えています。

 

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