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目的地も役割も自分で決め、新しい山に登ってみよう

7月に「音楽物語」コンサートを企画しています。

これは多くの方々に音楽を身近に楽しんでいただけるようにと考案された友人オリジナルの「物語と音楽のコラボレーション」です。童話や絵本などの物語とクラシックや日本古来の音色とのハーモニーは、単なるBGMに留まらず、その組み合わせの妙が情景や心情を表現していると大変好評です。

この音楽物語を創作している彼女のことは、以前「50代で音楽大学に入学し、自分らしい表現活動を見出した音楽家」としてブログでご紹介しました。

あなたの「ワクワク」はどこにある?〜探し求める旅のヒント

「メンバーを主役にする」力添えを実践するミドルシニア

縁あって私もナレーションとして参加するイベント。先日、演奏グループ「アンサンブル・ブランシュ」のメンバーとの顔合わせがありましたが、驚いたのはそのメンバー構成。ピアノとフルートは20代です。それもそのばず、このグループは友人が大学、大学院の同窓生らと編成したものだからです。

※現時点でのチラシ原案(当日までに変更になることがあります)

今回、このフライヤーは公演日のちょうど2カ月前におおよそ完成しました。

友人の段取り、企画、作業によるものです。当然の時期だと仰る方があるかもしれませんが、GWをはさんで1カ月半での出来上がりは理想すぎる進行です。サラッと彼女はこう言います。

・本番に向けて練習をしなきゃならないのと並行して作業する方が大変だから

・フライヤーは2カ月を切った頃から配布するのが集客には効果的だから

なるほどの理由ではありますが、なかなかそうはできないのが現実です。軽々とやっているように見えるのは彼女がこのグループ以外でもコンサートやイベントを企画している知見あってこそ。フライヤーをwordで作成して入稿する職人のさらに印象的なことは、彼女が「若い子」というメンバーへの眼差しです。

・こういったコンサートの企画とかに慣れてなくて経験知が少ないから、まずはやって見せる時期だと思ってて

・自分は慣れていてなんとかカタチにできちゃうから若い子には練習時間を確保してあげたくて

年長者である自分の「役割」は、後進のサポートをすること

彼女は年長である自分の役割を若い子の後押しだと言います。経験から全体を見、率先して動き、必要な時に必要な人に必要な仕事を依頼する…そんなリーダーシップの発揮を目の当たりにしています。

ミドルシニア~シニアの役割のひとつとして、メンバーを主役にする力添えがあります。

プレイヤーとして自分が力を発揮するだけではない。チーム全体のパフォーマンスを上げるため、ときにはプレイヤーという役割を横に置き、後進の育成のために必要なサポートを無心でする。彼女はそれを実践しているようです。若い子たちが先々に少しでも音楽を演奏する場を持てるように、そのための知見を惜しみなく承継しようとする姿勢には頭が下がります。

ミドルシニアの役割の一つとしてといったのは、これが彼女のスタイルであり、皆にすすめる提案と誤解されたくないからです。その理由として昨日やりとりしたミドルシニアの男性との話をご紹介しましょう。

好奇心に忠実にスキルの幅を広げ、自ら新しい場を得ていくミドルシニア

彼は定年後、これまでの経験や関心を活かした仕事をつくりながら、知人らが運営するNPOや各種団体の事務局運営を担って今日に至ります。当時から「人の役に立てるのが好き」と言って憚らず、会員管理や広報をお手伝いされているようですが、合間合間にこんな言葉が出てきます。

・言っちゃなんだけど事務仕事はめんどくさい

・ルーチン仕事はどうも苦手

・誰もやらないなら自分がフォローに回ろうと思ってきたけど得意なことではないから苦痛

一方で昨年から彼は動画撮影、編集、動画サイトへの公開のほか、動画配信などに挑戦し、仕事としても依頼を受けるようになっています。睡眠時間を削っての編集は大変だとヘロヘロ声を装っていますが、どう見ても楽しそう。

「こっちの仕事で人の役に立つ方が楽しいのでは?」と聞けば、それはもう弾んだ肯定の即答です。

「新しい山探し」を始めるのに早すぎることはない

以前にも触れましたが、ミドルシニアは「新しい山」を登る必要があります。

【ミドルシニア向けのキャリア論】私たちは本当に何者にもなれなかったのか

人生90年、現役70歳時代を生きていくミドルシニアの私たちが、65〜70歳までは働き続ける流れなんだなと認識したならば、新社会人で目指した山(この会社の一員として働きたい!少しでも昇格昇給したい!)ではない山を目標に置き換えないといけません。

そして「いつまで働き続けられるかどうか」ではなく「いつまでどう働き続けられるか」という「どんな仕事を」「どのように」と分解して考える必要があります。

求める求めないに関わらず、これまでと同じ山にずっと居続けることはできません。

しかし、その山を下りて裾野を回遊する時期には少し早いように思います。まだ時間があります。先があります。

平野でゴロゴロするのはもう少し先の楽しみにして、これからの自分が「どこで」「どんな役割を果たせられるのか」…ミドルシニアが個々人の持ち味で支え合える関係をつくっていくのに早すぎることはありません。

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